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【透派ものがたり番外篇】 -「奇門遁甲」について- (会報誌:季刊「五術」平成29年6月号掲載)


【透派ものがたり・番外篇】

- 「奇門遁甲」について -

佐藤六龍著


(会報誌:季刊「五術」平成29年6月号掲載)


「奇門遁甲」は、またの名を「八門遁甲」といい、「五術」の中では、「卜」の占術にあたる。

この「卜」の〝占卜・選吉・測局〟の〝選吉〟に属する。この「奇門遁甲」の創始者は、いちおう諸葛亮・孔明であると伝えられ、その著書として『奇門遁甲全書』がある。

この「奇門遁甲」の原理によると、ある時間に対して吉い方位と凶い方位とが存在し、吉い方位に向かえばすべてがうまくいき、凶い方位に向かえばすべてがだめになる、というもの。

つまり今日で言う〝方位〟のことであり、上手にこの時間と方位を組み合わせることにより、目的を達成することができる、というのが「奇門遁甲」の主旨である。

この方位と時間を上手に活用した「奇門遁甲」は、むかしの中国では兵法にいちばん多く使われたものである。

漢の高祖を助けて天下をとった張良、三国志の諸葛亮・孔明などは、みな、この「奇門遁甲」を駆使したのである。

劉備の軍師として孔明は、曹操を相手に戦い、ひけをとらなかったのは、この術のおかげであり、さもなければ、曹操の大軍は劉備(孔明の主人)の軍勢の二十倍以上であり、とうてい五分五分に戦えるはずはないのである。

このように、時間と方位の関係を上手に活用する「奇門遁甲」は、兵法にいちばん多く使われたが、兵法以外にも、日常のことで方位に関係する事で頻繁に使われる。 

日本の〝気学〟は、この「奇門遁甲」の中の一部分である九宮のみを取り出して作られたものである。

「奇門遁甲」が「天地・星門・宮神」と三組六種の虚星によって構成されているのに、その中の一種である〝九宮〟を取り出して作られたものであるから、その緻密度は、六分の一ということになる。
























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